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豊岡の【夏祭り】のコト <豊岡柳まつり>

来週、8月1日(火)と2日(水)の2日間は、但馬地区最大の夏祭り「豊岡柳まつり」が行なわれます。

豊岡柳まつりは、かつてこの地から産出された良質な杞柳(行李柳)を使った「豊岡杞柳細工」を産業として確立、地域が発展できた恩恵に感謝し、祭神を柳の神として祀る「柳の宮神社」の例祭として80余年の歴史があります。

 

まずは【柳の宮神社】のコトから。

元は「須義(のちに杉)森神社」といい、或る言い伝えでは、杞柳(行李柳)の神様を祀っているともされ、昭和10年には、これまでの杞柳産業の隆盛に感謝を以って、関係業者や有志の熱意により社殿を新築し「柳の宮神社」と改称されました。

写真は、社殿に奉納された柳行李で、80年経った今でも美しく保存されています。

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杞柳産業から鞄産業へと豊岡の中心産業が変遷していくにつれて信仰に鞄も含まれるようになり、「鞄の(神様を祀る)神社」と言われるようになりました。

(社記によると五男三女神を祭神とする…とも書かれていますが、長い歴史の中で神仏習合の頃は八王子権現を祭神とされていたり、時代とともに地域の方々の信仰に合わせて柔軟に解釈されていて、皆さんの信心が通じているんだなぁと感じられました。)

 

さて本題【豊岡柳まつり】のコト。

昭和10年の社殿新築を機に始まりました。

創始当時は、神様を市内へ1泊の接待をするという意味もあったようです。

1日目:例祭神事の後、夕方から神輿を乗せた御座船を中心に20隻もの船が連なり、花火が上がる円山川をゆっくり進む「船渡御」が、豪華で荘厳に祭りの夜を彩っていた。

2日目:稚児姿の幼稚園児が総勢300人の大行列で神輿を引く「陸渡御」で、各地区を練ってから柳の宮へお帰しした。

という次第で神様をもてなして、1年の感謝を表していたそうです。

今では但馬地区最大の夏祭りとなり、現代的な趣向を凝らした内容で毎年盛り上がっています。

その一方で、呼び物のひとつである神輿担ぎは「鞄産業に携わる男性のみが担ぎ手となれる」という古風なしきたりがきちんと残されており、一昨年、私は移住1年生にもかかわらず、トヨオカ・カバン・アルチザンスクールに通っていた関係で担がせていただき、人生初の神輿担ぎがとても誇らしいのもになりました。

80余年、土地に根付き、市民に愛されているお祭りです。