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OEMとODMの違い|バッグはどちらで作るべきか、3つの質問で判断する

バッグを作ろうと調べていると、OEMの隣にODMという言葉が出てきます。違いは分かったつもりでも、「自社の場合はどちらで進めるべきか」と聞かれると、判断の材料が足りないと感じる方は多いはずです。

この記事では、OEMとODMの違いを、判断に使える比較軸で整理します。3つの質問に答えるだけで、自社に合う進め方が見えるようにしました。読み終えるころには、どちらから相談を始めればよいか、迷わず決められるようになります。

この記事の結論

  • 違いは「デザインや企画を、誰が出すか」です。OEMは依頼主が仕様を決め、ODMは製造側が持つ企画・デザインをベースにします。
  • どちらが優れているということはなく、自社が何を持っていて、何を借りたいかで選びます。
  • 判断は、①デザインは決まっているか、②独自性をどこまで求めるか、③使いたい日まで余裕はあるかの3つの質問で整理できます。
  • 実際には、両者の中間で進める案件も多くあります。
  • デザインや型の扱いは、事前に取り決めておくことが大切です。

まず結論|違いは「デザインや企画の出どころ」

OEMとODMの違いは、一言でいえばデザインや企画を誰が出すかです。

  • OEM:依頼主が、形・サイズ・素材・ロゴなどの仕様を決め、製造会社がそのとおりに製造します。
  • ODM:製造会社が、自社の持つ企画やデザイン、既存の仕様をベースに提案し、依頼主はそこから選んだり調整したりします。

自社にすでに明確なイメージ(形や仕様)があればOEM、アイデアはあるが形にする力を借りたいならODM寄りの進め方になります。ただし、実際には、きれいに分かれず、中間で進めることが多いのが実情です。

OEMとODMの比較表

違いを7つの軸で整理します。

比較の軸 OEM ODM
デザイン・企画 依頼主が決める 製造側の提案をベースにする
独自性 高くしやすい ベースの形があるため、一定の枠内になりやすい
依頼主の負担 仕様の決定、確認の負担が大きい 提案を受けられるぶん、負担は軽め
進め方の自由度 高い 提案の範囲で調整
日程 設計・サンプルの工程が増えやすい 既存の仕様をベースにするため、短くなる場合がある
初期費用 新しい形を作る場合、増えやすい 既存の仕様をベースにすると、抑えやすい
向いている用途 自社ブランド、独自仕様の商品 早く形にしたい配布物、初めての製作

表の内容は一般的な傾向です。実際の費用や日程は、仕様・数量・素材・生産条件によって変わります。

3つの質問で判断する

自社にどちらが合うかは、次の3つの質問に答えると整理できます。

質問1|デザインや仕様は、すでに決まっているか

  • 決まっている(図面、参考品、詳細なイメージがある)→ OEM寄り
  • まだ決まっていない(アイデアや用途だけがある)→ ODM寄り、または中間

質問2|独自性を、どこまで求めるか

  • ブランドの世界観を細部まで反映したい、他社と明確に差別化したい → OEM寄り
  • 用途に合って、使いやすければよい → ODM寄り

質問3|使いたい日まで、余裕はあるか

  • 余裕がある(サンプルを複数回確認できる)→ OEMでも進めやすい
  • 余裕が少ない → 既存の仕様をベースにする進め方が現実的

3つの質問で、答えが両方に分かれる場合は、中間の進め方が合っている可能性があります。

OEMが向いているケース・ODMが向いているケース

OEMが向いているケース

  • バッグの形やデザインがすでに明確に決まっている。
  • ブランドの世界観を、素材・金具・ネームまで細かく反映したい。
  • 既存品との差別化のため、独自の仕様にしたい。

ODMが向いているケース

  • アイデアはあるが、形にする知見や設計力を借りたい。
  • まず提案を受けて、早く形にしたい。
  • 既存の仕様をベースに、無理のない範囲で進めたい。

実際は「中間」で進むことが多い

実際には、OEMかODMかを厳密に分けず、両方の要素を組み合わせて進める方法もあります。たとえば、次のような進め方です。

  • 全体の方向性は依頼主が決め、細かな仕様は提案を受けて決める:ブランドの世界観は守りつつ、素材や縫製の最適な方法は、製造側の知見を取り入れる。
  • 既存の形をベースに、サイズ・素材・ロゴだけを変える:独自性を出しつつ、初期費用と日程を抑える。
  • 最初は既製の仕様で小さく始め、反応を見て独自仕様に移行する:リスクを抑えながら、ブランドを育てる。

エンドー鞄では、デザインが固まっている段階のご相談も、アイデアだけの段階のご相談も承っています。どちらの進め方が合うか分からない場合は、その状況をそのままお伝えください。

事前に確認しておきたい、デザインや型の扱い

どちらの進め方でも、トラブルを避けるために、次の点を事前に取り決めておくことが大切です。法律上の取り扱いは個別の状況で異なるため、判断が必要な場合は、専門家にもご相談ください。

  • デザインの帰属:依頼主が考えたデザインか、製造側の提案かで、権利の考え方が変わる場合があります。
  • 型や設計データの扱い:新しい形のために作った型や設計データを、誰が保管し、他社への転用を認めるかどうか。
  • 同じ仕様の他社への提供:製造側の提案をベースにした場合、同じ仕様を他の依頼主にも提供する可能性があるか。
  • 秘密保持:新製品やブランドに関わる情報の取り扱い。エンドー鞄では、新製品やブランドに関わる案件で秘密保持契約(NDA)に対応しており、貴社の書式でのご対応も可能です。

独自性を重視する案件ほど、早い段階で確認しておくと安心です。

相談前に整理しておきたいこと

項目 整理しておきたい内容
デザインの状況 図面・参考品・イメージがあるか、アイデアだけか
独自性の希望 差別化したい点、守りたい世界観
用途・数量 何に使うか、おおよその個数
予算 総額または1個あたりの目安
使いたい時期 配布日、販売開始日
機密性 新製品でNDAが必要か

ケース別|こんな場合はこう進める

3つの質問に答えても、実際の進め方のイメージが湧きにくい場合があります。ここでは、よくある3つの状況で、どう進めるかを示します。

ケースA|展示会で配るバッグを、短い期間で作りたい

デザインはまだ決まっておらず、使いたい日までの余裕も多くありません。この場合は、既存の形をベースに、色・素材・ロゴを決める進め方が現実的です。ODM寄りの進め方で、提案を受けながら、必要な部分だけを調整します。日程を優先して、サンプルの確認回数を確保することが大切です。

ケースB|自社ブランドの第一弾を作りたい

ブランドの世界観は決まっていて、形や素材にもこだわりがあります。この場合は、OEM寄りで、仕様を細かく詰めていく進め方が向きます。ただし、素材の選び方や縫製の方法など、製造の知見が必要な部分は、提案を受けて決める中間の進め方も有効です。デザインや型の扱いは、最初に取り決めておきます。詳しくは自社ブランド立ち上げのためのバッグOEMをご覧ください。

ケースC|アイデアだけがあり、形が見えていない

「こんな場面で使えるバッグがほしい」という、用途のイメージだけがある状態です。この場合は、まず用途や使う人、予算を共有して、形の提案を受けるところから始めます。ODM寄りの進め方になりますが、提案を受けながら、独自の要望を加えていくことで、中間の形に落ち着くことも多くあります。

どのケースでも、最初から進め方を決めきる必要はありません。状況をそのままお伝えいただければ、段階に応じた進め方を一緒に考えます。

まとめ

OEMとODMの違いは、デザインや企画を誰が出すかです。デザインが決まっているか、独自性をどこまで求めるか、使いたい日まで余裕があるかの3つの質問で、自社に合う進め方が見えてきます。中間の進め方も多く、どちらかに決めきれなくても問題ありません。デザインや型の扱いは、事前に取り決めておくことが重要です。

次に取る行動は、次のとおりです。

  1. 3つの質問に答えて、自社の状況を整理する。
  2. デザインや型の扱いで、気になる点をリストアップする。
  3. 状況をそのまま伝えて、進め方を相談する。

エンドー鞄では、見積もりは無料で承っています。基本の用語はバッグのOEMとは?、進め方はオリジナルバッグ製作の流れ、全体像はバッグOEM完全ガイドをご覧ください。

デザインが固まっていなくても、アイデアの段階からご相談いただけます。見積もりは無料です。
現在の状況と、実現したいイメージ・予算をお知らせいただければ、自社に合う進め方をご案内します。

お問い合わせフォーム / お電話 0796-22-7156(受付 10:00〜12:00・13:00〜17:00)

執筆・監修

執筆・監修:遠藤玄一郎/エンドー鞄株式会社 相談役

プロフィール
エンドー鞄株式会社 相談役。バッグOEM、素材選定、製造工程、品質に関する本コラムの内容を監修しています。エンドー鞄は、1824(文政7)年に兵庫県豊岡市で創業した鞄メーカーです。「鞄は道具」という考えのもと、見た目だけでなく、使う人にとっての使いやすさと品質を大切に、お客様のご相談に向き合っています。